きょうへいくん |
実家に帰って気づいた事が何個かあったので、忘れないうちに書き留めておく。
まず、年寄りは長年培ったシンジケートがあって、美味いもの知ってるし、食ってるって事。
福岡の方が熊本より美味いものがいっぱいあるし、手に入る。まあ、そうだと思う。
でも、本当に美味いものは、僕のような所まで降りて来ない。百貨店にしろ、何にしろ、「これ美味しいから」って年末に知り合いのおじさんがもってきたものの方が100倍美味かったりする。
タバコを辞めて味覚も敏感になったのか、実家の一品一品が美味い。素材的な美味さね。
海苔にしろ、海苔業をしている人から取れたての海苔をもらうのと、百貨店で一番高い海苔を買うのでは、前者の方が断然美味い。
年齢と共にフィルターをかけて美味いものを手に入れる術と人脈を培ったと言ってもいい。
歳を取るという事は、そういう事なのかもしれない。
それともう1つ。正月暇なので、両親が今読んでいる本を読んでみた。健康、医者の選び方とかいうような本。「もうガンとは戦うな」とかそういう感じで、どの年代でもあおりが効くんだね、本のタイトルは。30代向けは、「まだ家は買うな」とかでしょうか。
父は今、闘病中である。大変だな〜と思うが、あと何十年かしたら僕も同じ病気にかかる可能性は十分にある。病院探しから、どのような治療を受けたかとか、そういう履歴はなにげに自分のウン十年後に役に立つんだろうと思ったが、それを父に話しして、「我が闘病の歴史」みたいな記録をつけさせるのは、いささか悪い気がして止めた。
また僕の時代には僕の時代の治療法があるだろうし。
「死」への準備、覚悟。年寄りっていうのは経験が豊富というより、この死を意識する所があるから、達観できるというのもあるかな。子供の頃、父の書斎には戦国時代の武将について書かれた小説とか、商売の本とかばかりだった。
他の年寄りはどんな本を読んでいるんだろうか。
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