ちょうど311の大震災があった時期です。
その頃、僕はとあるセレクションを受けてました。毎週のように東京に行ってました。
まず間違いなく受かるという根拠なき自信があったのですが、結果は不合格。追試らしきものを受けました。それも不合格。
「ええっ?俺が・・・・?」
正直、自分より能力が劣っているようにみえる人たちが受かっていく中、自分だけがダメだと言われて、驚きました。
「いや、俺そうじゃないよ」と、再度、最初からそのセレクションを受けなおしました。
「素直さが足りない」じゃあ、素直に審査官の言う通りにやってみようと受けなおしました。
結果はまたも不合格。さらに追試も不合格。
1年近くの間で4回不合格を味わいました。
40過ぎのおっさんが何をしてるんだ?そんな気持ちでした。
なんか自分が否定されたみたいで、とても悔しかったです。
「落ちたら恥ずかしい」とかそういうのはなかった。「受かるのが当たり前」と思って臨んでいましたから。
でも、最後の方は、「きっと落ちる。俺は能力もなにもない」と、暗示にかけられたようになってしまっていました。
あれから4年ほど経ちます。
自分がオーディションを主催する側になりました。アルバイトや正社員の面接は、若い頃からたくさんやってきたので、それもオーディションといえるかもしれません。
振り返ってみて、自分自身の高校受験、大学受験と落ちまくり、退学までさせられるおまけもあり、アルバイト先からクビになり、よく考えると、僕はこういう「試験 」とか、人に選ばれるとか本当にダメです。
人に選ばれた記憶がない。よく妻は僕を選んだなと感謝しないと。
「オーディション開催したはいいが、落ちる人の事考えると、あまりオーディションというやり方はよくないね。お店の評判にも関わる話しだし・・」
オーディション担当者のeriko先生にそう言いました。自分が今まで本当にこういう試験とかで、いい思いをした事がなかったので、思わずついて出た言葉でした。
そうしたらeriko先生がこう言いました。
「オーナー、それは違う。オーディションというのは、相手に現在地を教えてあげる場。何がよくて、何か足りないのか?それをきちんと見て、伝えてあげるんです。人材を見つける場というよりも、そちらの意識の方が大事。私も若い頃はオーディション受けまくって、落ちまくって、そう思ってやってました」
eriko先生は某大手スポーツクラブの九州統括のエグザミナー(試験官)を長年勤めた方なので、説得力がありました。
スポーツクラブに比べ、ヨガスタジオでオーディションとかは中々ないように思う。特に福岡でヨガ・オーディションって話しは、あるのかもしれないが、あまり聞かない。
そもそもオーディションって日本人に合ってないように思える。落ちると恥ずかしいし、何より弱肉強食の匂いがプンプンする。欧米かっ!って感じ。
ただ、その話しを聞いて、なにか自分の中で吹っ切れたものがあった。
そう、その4年前の事。
ブログでなんだかんだ書く自分ですが、この4回落ちた事は書いてないし、触れてもない。
自分の中で封印してきたもの。
このままずっと封印していくんだろうと無意識で思っていた。
その時の試験官は、eriko先生のような感じではなかったし、そう思っていたかどうかもわからないが、まあもうどうでもいい話。
根が生意気ですから、自分の能力が足りなかったとは未だに思っていない。ただ相手の意図とは違うアピールをしたり色々とやらかしたのも、しっかり覚えている。
でも今やっと言える。
「次!」
奇しくも、最近ネット上で話題になっているロバート・デニーロのスピーチが話題になっている
ロバートデニーロのオーディション:
間違えた!
ロバートデニーロのオーディション:
ロバートデニーロのオーディション(日本語):http://logmi.jp/66748
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